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魔王とヤギのスカルの鋳造

彫金を始めて間もない頃に製作したヤギのスカルリングと、魔王のリングと呼ばれる作品のオーダーを久々にいただきました。
二つとも製作した頃はまだ20歳代で、若者特有の何かに対するやり場のない怒りのようなものを強くもっていました。その怒りを何かを作ることで吐き出しストレスを緩和していた時代だったように思います。
ヤギのスカルリングは、2011年頃に銀粘土を利用して作成したもので、当初角は2本ありましたが、ある日気が付くと1本取れて片方のみになってしまった。角1本の姿は意外にきれいだったので、この形がデフォルトとなりました。
魔王のリングはヤギの銀粘土の製作方法とは違い、ロストワックス技法を使って作成した作品です。

二つのリングのオーダーを頂いたので過去の作品をシリコンで型取りする。

型取り。金属の枠を使い、熱を加えることで、シリコンが膨張し固まり型取りができる。
魔王は今まで型取りしてきた中でも一番大きなものだったので、無理やり感があるが、ゴム型のアルミ枠を二つ重ねて施工してみた。
型取りするホットプレスという機械。

作成したシリコン型にワックスを注入し、ワックス原型を作成する。
作成したワックス原型を石膏に埋めて、円柱形の石膏の型を作る。

埋没という段階で、ワックス原型を筒状の枠に収め、石膏を流し込み固める。


電気炉で最大700度の熱を加えることで中のワックスが溶け出し、ワックス原型通りの空洞が石膏の中に出来上がる。
そこにバーナーで溶かした銀を鋳造機を使って流し込む。うちは真空吸引式の鋳造機を使用している。

溶かす前の銀。


2020年頃に鋳造機や型取りに使うホットプレスなどを買いそろえました。それから何度も何度も失敗を重ねて、やっと最近になってうまく鋳造できるようになりました。
機械の導入による鋳造の内製化により外注にかかるコストを大幅に削減できました。
魔王のようなサイズのものを鋳造するのは初めてだったので、少々心配にかられながら鋳造してみましたが、巣穴ができることもなく鋳造に成功しました。

鋳造が完了したので、ここからサイズ調整を行い研磨などの仕上げに入っていく。

仕上がった作品たち。

STUDIO KUROI